窓の結露がひどいのは、窓が冷えやすいことと、部屋の湿気が多いことが重なっているからです。どちらか一方でも減らせば、朝の水の量は変わります。

換気と湿気を出さない暮らし方から始めれば、お金はほとんどかかりません。それでも毎朝サッシに水がたまるなら、窓そのものが冷えすぎています。賃貸なら、そのことを管理会社か大家に知らせておくと、退去のときに困らずに済みます。

窓の結露がひどいのはなぜか

結露は、部屋の暖かく湿った空気が冷たいガラスに触れて、空気に含みきれなくなった水が出てくる現象です。窓がよく冷えるほど、部屋の湿気が多いほど、水の量は増えます。

結露はなぜ発生するのか

空気が含める水の量は、温度で決まっています。部屋の空気が窓の近くで冷やされ、ある温度(露点)を下回ると、含みきれない分が水滴になります。

室温と湿度から、窓がどこまで冷えると結露が始まるかを計算すると、こうなります。

室温湿度40%湿度50%湿度60%湿度70%
18℃4.2℃7.4℃10.1℃12.4℃
20℃6.0℃9.3℃12.0℃14.4℃
22℃7.8℃11.1℃13.9℃16.3℃

室温20℃・湿度60%の部屋なら、ガラスが12℃まで冷えただけで水がつき始めます。冬の朝の窓は、外の冷たさでそれより下がりやすい。同じ20℃でも湿度を40%まで下げれば、6℃まで冷えないと結露しません。表の数字は露点を求める一般的な式(Magnus式)で出した目安で、窓のどこが何℃になるかは家ごとに違います。

北側の窓・アルミサッシ・1枚ガラスは冷えやすい

日の当たらない北側の窓は、昼になってもガラスが温まりません。以前住んでいた部屋で、冬に結露がひどかったのも北側の窓でした。

窓の素材でも冷え方が変わります。愛媛の窓リフォーム店(吉村硝子)の解説では、結露が止まらない家の共通点として、窓の断熱性能が低いこと、アルミサッシに1枚ガラス(単板ガラス)の組み合わせを挙げています。アルミは熱を通しやすく、外の冷たさがそのままサッシに伝わるためです。

部屋の湿気が多い(加湿器・室内干し・料理・人の呼吸)

部屋の水蒸気の出どころは、料理、お風呂、室内干し、加湿器、それに人の呼吸です。LIXILの「窓(サッシ)の結露を防ぐ方法」では、洗濯物をなるべく室内に干さない、お風呂のフタを開けっぱなしにしない、加湿器を控えめにする、を結露を減らす方法として挙げています。

一人暮らしのワンルームや1Kは、キッチンも寝る場所も1つの部屋の中です。料理の湯気も洗濯物の湿気も、そのまま窓に向かいます。

石油ファンヒーターやストーブは水蒸気を出す

灯油やガスを燃やす暖房は、燃えるときに水蒸気が出る暖房です。吉村硝子の解説は、石油ファンヒーターや開放型ストーブで暖房を強めるほど湿気も増え、結露が悪くなる流れを書いています。LIXILも、水蒸気が出ないエアコンや電気ストーブ、外に排気するFFストーブを使うよう勧めています。

二重窓なのに結露がひどいとき

内窓や複層ガラスにすると、部屋側のガラスが冷えにくくなります。それでも湿度が高ければ、冷えた部分に水がつくことは変わりません。吉村硝子も、複層ガラスや内窓で結露が完全になくなるとは言い切れない、と書いています。二重窓で結露がひどいなら、まず湿度を見てください。

窓の結露を放置するとどうなるか

毎朝の結露を拭かずにおくと、水がサッシやカーテンにたまって乾きません。カビが出て、窓のまわりも傷みます。

サッシ・ゴムパッキン・カーテンにカビが出る

私の部屋でも、サッシの溝に水がたまり、そこにカビが出ました。窓ガラスを囲むゴムパッキンや、窓に触れているカーテンの裾も、濡れては乾かずを繰り返す場所です。

窓枠・壁・床が傷む

LIXILは、結露が出たら、床や壁の汚れと、木の部分や壁の腐りを防ぐために、こまめに拭き取るよう書いています。窓の下の壁紙がふやけたり、床が白っぽく変わったりするのは、水が毎日そこまで流れているしるしです。

賃貸では退去時に借主の負担になることがある

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」は、結露を放置して広がったカビやシミの扱いを書いています。結露は建物の構造の問題であることが多いとしたうえで、借りている人が結露に気づいていながら、貸主に知らせもせず、拭き取るなどの手入れもせずに壁などを傷めた場合は、通常の使い方による傷みを超える、と判断されることが多いとしています。

つまり、結露そのものは建物のせいでも、知らせず放っておいた傷みは、退去のときに借りた人の負担になりうるということです。ガイドラインに法律のような強制力はありませんが、国が示した考え方として知っておいて損はありません。

窓の結露がひどいときの対策

お金のかからない順に並べます。上の4つは湿気を減らす手、その次の2つは窓を冷やしすぎない・水を残さない手、最後の2つは道具と工事です。

換気する

いちばん手軽なのは、湿った空気を外へ出すことです。料理中と入浴後は換気扇。暖房していない部屋も、ときどき窓を開けます。LIXILの方法にも、十分な換気、キッチンの換気扇、暖房していない部屋の換気が入っています。

加湿器と室内干しを見直す

加湿器を使っているなら、湿度計を窓の近くに置いて数字を見てください。上の表のとおり、湿度が10%違うだけで、結露の始まる温度は3℃近く変わります。洗濯物は浴室乾燥やコインランドリーに回せる日だけでも、部屋に出る水はかなり減ります。

除湿機を使う

換気だけでは湿度が下がらない部屋なら、除湿機の出番です。夜は窓のある部屋で回し、朝のサッシの水が減るかを見れば、効き目が分かります。

サーキュレーターで窓に風を当てる

窓ガラスの表面で空気が止まると、そこだけ冷えて湿ったまま。サーキュレーターや扇風機を窓に向けて弱く回すと、部屋の空気がガラスに当たり続け、水がつきにくくなります。

カーテンを少し開けておく

閉めきったカーテンと窓のあいだは、冷たくて湿った空気がこもる場所です。LIXILは、カーテンや障子を長く閉めたままにせず、少し開けておくだけでも効果があると書いています。夜は閉めてかまいません。朝起きたら開けて、空気を入れ替えましょう。

たまった水は朝のうちに拭き取る

拭いても結露は止まりませんが、水を残さなければカビと傷みは防げます。ガラスはスクイージー(水切りワイパー)で下へ。サッシの溝の水は雑巾で吸い取ります。

吸水テープ・結露防止シート・スプレーを使う

サッシの下に貼る吸水テープは、流れてきた水を受けて床や壁に回るのを防ぎます。ガラスに貼る結露防止シートや断熱シートは、部屋側のガラスを冷えにくくします。スプレーは、ガラスに水滴をつきにくくするものです。どれも根本の湿気は変えないので、換気とあわせて使うものです。

内窓や複層ガラスに替える

ここまでやっても毎朝水がたまるなら、窓の性能を変える段階です。LIXILは、複層ガラスや断熱サッシに替える、内窓を取り付ける、を挙げています。持ち家なら選べますが、賃貸では窓は貸主の持ち物なので、勝手には替えられません。

やってはいけない結露対策

結露の対策には、その場で水を消すだけのものも混ざっています。原因を変えずに続けると、毎年同じ冬を繰り返します。

拭くだけ・スプレーだけで済ませる

吉村硝子の解説は、毎朝タオルで拭く、結露防止スプレー、一時的な除湿剤を「応急処置」と呼んでいます。窓の冷え方と部屋の湿気が変わらない限り、結露は続くからです。拭くのはやめずに、湿気を減らす手と組み合わせてください。

暖房の温度を上げて乾かそうとする

部屋を暖めれば窓も乾きそうですが、灯油やガスの暖房では燃やすほど水蒸気が増えます。室温を上げると空気が含める水も増え、冷たい窓に触れたときに出る水が多くなります。玄関ドアマイスターの解説も、対策の1つに室温を上げすぎないことを入れています。

カーテンを閉めきったままにする

結露が見えないように一日中カーテンを閉めておくと、窓とのあいだに湿気がこもり、カーテンの裾からカビが出ます。目に入らなくても、水は増えているのです。

賃貸で窓の結露がひどいときの注意点

賃貸で結露がひどいときは、自分でできる対策を続けながら、窓の持ち主にも状態を伝えておきます。

管理会社か大家に知らせて写真を残す

国交省のガイドラインが借りた人の負担になりうるとしているのは、知らせず、手入れもしなかった場合です。毎朝拭いていても止まらないなら、サッシとまわりの壁を写真に撮り、日付が分かる形で管理会社か大家に送っておきます。「北側の窓の結露がひどく、毎朝拭いていますがサッシに水がたまります」くらいで足ります。返事や対応もメールやメッセージで残しておけば、退去のときに見せられます。

シートやフィルムを貼る前に貸主に聞く

結露防止シートや断熱フィルムは、剥がすときに跡が残ることがあります。玄関ドアの工事会社(玄関ドアマイスター)の解説も、賃貸で窓やガラスに勝手にシートを貼ると、退去時に貸主とトラブルになる可能性があると書いています。貼る前に、知らせるついでに聞いておけば安心です。

まとめ

  • 窓の結露がひどいのは、窓が冷えやすいことと部屋の湿気が多いことが重なるからです。室温20℃なら、湿度60%でガラスが12℃まで冷えると水がつき始めます。
  • 対策は、換気、加湿器と室内干しの見直し、除湿機、窓に風を当てる、カーテンを少し開ける、の順にお金がかかりません。それでも止まらなければ、内窓や複層ガラスです。
  • 拭くだけ、スプレーだけで済ませず、灯油やガスの暖房を強めて乾かそうとしないでください。
  • 賃貸なら、写真を撮って管理会社か大家に知らせておきます。知らせず放っておいたカビやシミは、退去のときに借りた人の負担になることがあります。

※出典は2026年10月11日に読んだ内容です。露点の表は一般的な式(Magnus式)で計算した目安で、窓の温度は家ごとに違います。

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