気に入ったソファが見つかって、部屋に置く場所も決まった。そこで気になるのが、玄関から運び込めるかどうかです。部屋の広さには余裕があっても、途中の扉や曲がり角で止まってしまうことがあります。

最初に控えるのは、家具が届くときの幅・奥行き・高さ。続いて、玄関、廊下と曲がり角、階段またはエレベーター、置く部屋の入口を測ります。外に門扉や細い通路があれば、そこも通り道に含めてください。

幅が足りているように見えても、曲げる・立てるための空間は別に必要です。採寸では「通れそう」の一言で終えず、数字と写真を残しておくと、注文前に販売店へ確かめやすくなります。

家具は「届くときの寸法」を控える

商品ページの「幅180cm」という表示だけでは、運び込むときの大きさは分かりません。まずはサイズ欄を開いて、家具そのものと、箱に入った状態を分けて読みます。

梱包サイズの三辺を、同じ単位でメモする

幅はW、奥行きはD、高さはHと書かれることがあります。「梱包サイズ」は箱に入った状態の寸法です。箱のまま運ぶ配送なら、この三辺を控えます。複数の箱で届く商品は、一箱ずつ記録してください。

家具本体だけが載っていて、梱包サイズが見つからない。そのときは自分で数cmを足すより、品番と商品ページを販売店へ送って尋ねるほうが確かです。梱包の厚みや、脚を外して箱に収めるかどうかで、届く形が変わります。

単位もそろえておきましょう。たとえば78cmは780mm。経路のメモをmmで書くなら、商品寸法もmmへ換算します。幅・奥行き・高さの順番と単位を添えるだけで、あとから数字を取り違えにくくなります。

脚や背もたれを外せるかは、配送方法と一緒に聞く

テーブルの天板と脚が別々に届く商品もあれば、組み上がったまま届く家具もあります。KANADEMONOも、完成時の寸法と搬入時の状態を確認するよう案内しています。

「脚が取れるから通るはず」と注文を進める前に、配送員が取り外しや組み立てを行うのか、どこで箱を開けられるのかを確認します。販売店がその方法で運べると確認した場合に、外した状態の三辺もメモへ加えます。

玄関から部屋まで、通れる幅と高さを測る

メジャーとスマートフォンを持ち、家具が通る順に歩きます。入口だけを測って終わらず、置く部屋まで一本の道としてたどると、途中の段差や曲がり角を見つけやすくなります。大塚家具のガイドも、部屋へ至る経路を箇所ごとに確認しています。

玄関と室内の扉は、開けた状態で測る

ドア枠の内側から内側まで測っても、開いた扉や取手が通り道へ出ていれば、その分だけ狭くなります。搬入時に開けられるところまで扉を開き、実際に物を通せる幅を測ります。この幅が「有効幅」です。

床から上枠までの高さも控え、ドアクローザーなど上部の出っ張りを写しておきます。扉のすぐ外や内側に壁が近い場合は、その間隔もメモへ。入口を通る前後で家具の向きを変えられるか、販売店が確認するための情報になります。

廊下と曲がり角は、前後の幅と天井も残す

廊下では、柱や手すりなどが出ている最も狭い箇所を探します。壁の下の巾木、腰の高さの手すりでは、出っ張る位置が違います。幅の数字だけでなく、「床付近」「取手の高さ」のように測った位置を添えると、家具のどの部分と当たりそうか伝わります。

曲がり角は、曲がる前の通路幅と曲がった後の通路幅、それぞれの奥行きや角まわりの形を残します。全体を写す写真に加えて、柱や扉などの出っ張りも撮ってください。立てて回す可能性があれば、天井の低い部分や照明の下までの高さも必要です。

通路幅を足した数字や、家具の対角線だけで「曲がれる」とは決められません。同じ幅でも、家具の形、向き、立て起こす場所、運ぶ人の空間で条件が変わるからです。曲がり角がある経路は、三辺と周囲の採寸を販売店へ渡し、搬入方法を確かめます。

階段は手すりの内側、エレベーターは入口と庫内を測る

階段は手すりの内側から反対側までの幅と、天井までの高さを記録します。途中で曲がる階段なら、踊り場の幅・奥行き・高さも。まっすぐな部分を通れても、踊り場で家具を回せないと、その先へ進めません。

エレベーターは入口の幅・高さと、中の幅・奥行き・高さを別々に測ります。庫内に入りそうでも入口をくぐれないことがあるためです。扉の前の待ち場所や降りた階の廊下も、向きを変える場所として確認します。

「何人乗りか」は実際の寸法の代わりになりません。測れない箇所は空欄のまま推測で埋めず、管理会社や販売店に確認する項目として残しておきます。

採寸表に、数字と分からない箇所を残す

スマートフォンのメモへ下の項目を写して使えます。各寸法には「mm」、分からない欄には「未確認」と書きます。階段とエレベーターの両方を使うなら両方を記録し、通らない場所には「使用しない」と残すと、記入漏れと区別できます。

写真とメモに同じ番号を付ける

写真①が玄関なら、メモにも①と付けます。メジャーの数字の接写だけでは測った場所が分からなくなるので、経路全体を写した写真と組み合わせます。扉の開き方や曲がり角の形が見える写真があると、短い説明でも伝わります。

家具の搬入経路・記入用メモ(ロベル作成)
場所・物控える数字写真・未確認事項
商品・箱ごと品番/幅・奥行き・高さ(mm)梱包か開梱か/分割の可否
屋外・共用通路最も狭い幅/低い高さ門扉、段差、曲がり角
玄関・室内入口扉を開けた有効幅/高さ取手と扉、入口前後の空間
廊下・曲がり角前後の幅/奥行き/低い高さ柱、照明、曲がり方
階段・踊り場手すり内側の幅/奥行き/高さ段の形と曲がる箇所
エレベーター入口の幅・高さ/庫内の三辺乗降前後の空間
確認の記録採寸日/販売店の回答日回答した商品・配送方法

差が20mmでも、搬入できるとは限らない

仮に、扉を開けた有効幅が780mm、比較する梱包の辺が760mmなら、差は780−760=20mmです。これは両側を合わせた幅の差で、片側に20mmずつ空く意味ではありません。中央を通す想定なら、単純な幅の計算では片側10mmずつになります。

ただし、この計算で分かるのは、その向きで比べた二つの長さの差だけです。高さ、奥行き、取手との位置関係、養生や作業者の空間は確かめられていません。「20mmあるから大丈夫」と注文せず、表に差と未確認点を残して販売店へ送ります。

逆に、ある向きでは幅が足りなくても、別の向きや分割で運べるかどうかは商品によります。一つの引き算で諦めたり、無理に通そうとしたりせず、届く形と運び方を確かめるために数字を使いましょう。

注文前に、販売店へ写真と採寸表を送る

採寸を終えたら、品番と商品ページ、箱ごとの三辺、経路のメモと写真を一緒に送ります。「この幅なら入りますか」だけより、どこまで確認できているかが伝わります。

分からない条件を、質問の中に残す

たとえば「この商品の搬入を相談したいです。玄関は扉を開けた有効幅を測りました。廊下に曲がり角があり、写真②と表に寸法を記載しています。この配送方法で搬入できますか。追加で測る場所があれば教えてください」と尋ねられます。

玄関先までの配送か、部屋への搬入・組み立てまで含むかも確認します。開梱や分割を前提にした回答なら、その作業が注文する配送に含まれるかを確かめ、回答を商品情報と一緒に保存しておきます。

通らないと分かったら、届く形から見直す

小さいサイズ、分割できる商品、別の搬入方法を購入先へ相談します。窓からの搬入や吊り上げは、窓の大きさだけで自分で決めず、業者が行えるか、建物側の条件や追加費用も含めて確認してから選びます。

まだ入居前で測れないなら、関連記事「入居前に採寸できないとき」の再内見や代理採寸の聞き方が役立ちます。通り道に荷造りの箱が増えているときは「荷造りで場所がない」、引越し直後なら「段ボールの開梱の順番」も参考にしてください。

まずは、家具の梱包サイズを一つ控える

家具を置く場所が決まったら、玄関からそこまでの道も確認しておきましょう。梱包サイズの三辺と、経路の有効幅・高さ・奥行きをメモすれば、購入前に聞きたいことが具体的になります。

扉は開けた状態で、曲がり角は前後の空間まで。数字だけでは伝わりにくいところは、写真を添えます。分からない寸法を残しておくことも、採寸の一部です。

最初から自分だけで搬入の可否を確定する必要はありません。気になる商品の梱包サイズを控え、経路の表を埋め、迷った箇所を販売店へ送る。その順で進めると、注文してから困る条件を先に確かめられます。

※家具販売店の公式搬入ガイドを照合し、ロベルで採寸表を作成しました。本文の数字は仮定の計算例です。実在する家具や住居の実測、搬入成功の記録ではありません。搬入条件は商品と配送方法ごとに購入先へ確認してください。

引っ越すと決めた日から、ふつうに暮らせるまで。

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