引っ越しが終わったのに、部屋には段ボールの壁。必要な物がどの箱か分からず、ひとつ開けると床に物が増える。全部を一日で片付けようとすると、暮らす場所まで荷解きに使ってしまいます。
最初に戻したいのは、完成した部屋ではありません。今夜眠れること、顔や体を洗えること、明日の服を出せること。箱を「今日」「3日以内」「後回し」に分けると、生活に必要な順から手を動かせます。
収納用品を買うのは、箱の中身と置き場所が見えてからでも遅くありません。まずは玄関から寝る場所までの線を空け、開けた一箱を空箱まで片付けるところから始めます。
箱を開ける前に、生活の線を一本空ける
箱の山を見ると、近くの箱から開けたくなります。けれど先に確保したいのは、玄関から寝る場所、洗面所、トイレまで歩けるところです。通路にある箱は、開けずに壁際や使っていない部屋へ寄せます。
東京消防庁は、避難口となる廊下や出入口付近に物を置かないよう案内しています。引っ越し当日だけのつもりでも、玄関前や廊下を箱の仮置き場にしないことが大切です。
大型家具・家電の場所を先に決める
ベッド、冷蔵庫、洗濯機、食器棚など、あとから動かしにくい物の位置を先に決めます。配送や設置がまだなら、その場所へ箱を積まないでください。いったん荷解きした物を、設置のためにもう一度動かすことになるからです。
SUUMOの引っ越し後の案内でも、大型家具を先に配置し、段ボールを使う部屋ごとに分けてから開ける流れが紹介されています。箱に部屋名があれば、その表示に沿って移動します。表示がなければ、中身を全部出さず、上だけ開けて行き先を決めます。
玄関から寝る場所まで、箱を置かない
玄関、トイレ、洗面所、寝る場所を一本の線でつなぎます。線の幅を測る必要はありません。荷物を持たずに普通に歩き、箱をよけずに通れれば十分です。
寝具を広げる場所にも箱を残さないようにします。ベッドの上で荷解きをすると、疲れた夜にもう一度片付けなければ眠れません。作業場所は床の一角か、まだ使わない机の前に決めます。
今日・3日以内・後回しで、箱を分ける
部屋別に箱を移したら、次は開ける時期を決めます。箱を三つの列へ動かす必要はありません。箱の上へ付箋を貼るか、油性ペンで「今日」「3日」「後」と書くだけで進められます。
迷ったら、その箱がなくて今夜と明日の朝を過ごせるかを考えます。困るなら今日、数日は代用品で済むなら3日以内、なくても普段の生活が回るなら後回しです。
| 時期 | 先に出す物 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 今日 | 寝具、洗面用品、薬、充電器、翌日の服、最低限の食器 | 今夜から明朝までに使う |
| 3日以内 | 仕事道具、調理器具、掃除用品、数日分の衣類 | 代用品では不便が続く |
| 後回し | 季節外の物、本、飾り、予備の食器、思い出の品 | なくても普段の生活が止まらない |
今日開ける箱
寝具、タオル、歯ブラシ、石けん、常用薬、トイレットペーパー、充電器、翌日の服から始めます。食事は、皿と箸を一組ずつ出せば足ります。台所の箱を全部開ける必要はありません。
今日の箱に掃除道具があれば、雑巾かシートを一つ出します。棚や引き出しへ物を入れる前に、ほこりだけ拭けると、あとで中身を出し直さずに済みます。
3日以内に開ける箱
仕事や学校で使う物、鍋や包丁、洗濯用品、普段着は、この列です。使う部屋へ箱を置き、一日に一つか二つと数を決めます。
箱を開けたら、まず同じ引き出しや棚へ入る物をまとめます。置き場所が決まらない物まで無理に収納せず、保留箱へ移します。
後回しにする箱
季節外の服、読み返していない本、飾り、予備の食器は、生活が戻ってからで構いません。箱に中身と日付を書き、通路をふさがない一か所へ置きます。
後回しは、捨てるという意味ではありません。急いで棚を買わず、部屋で本当に使う場所が決まるまで待つための分類です。
一箱開けたら、空箱まで移して終える
箱を次々に開けると、中身と空箱が床へ広がります。一箱を開けたら、中身を使う場所か保留箱へ移し、空箱をたたむところまでを一回にします。終わりが見えるので、途中で休みやすくなります。
中身の仮置きで床を増やさない
置き場所が決まらない物を床へ並べると、新しい山ができます。迷う物は一つの保留箱へ入れ、箱の外へ中身を書きます。保留箱がいっぱいになったら、新しい箱を開ける前に中身を見直します。
収納先が決まっている物だけ、棚や引き出しへ。入らないからといって、その場で収納ケースを注文するのは待ちます。箱を数個開けると、別の棚が空いたり、同じ種類の物が予想より少なかったりするためです。
空箱は回収日まで一か所へ
空箱はテープを外して平らにし、玄関や避難経路を避けて一か所へ集めます。自治体へ出すか、引越し会社へ回収を頼むかで条件が変わるため、先に方法を確認します。
たとえば豊島区では、段ボールを資源として週1回回収し、ひもで十文字に縛って出す案内があります。引越し会社の回収は、サカイ引越センターとアート引越センターでも条件が異なります。料金や期限は変わることがあるため、利用した会社の現在の案内を見てください。
片付かないときは、箱より置き場所を見る
数日たっても箱が減らないときは、手際の問題とは限りません。中身を置く棚が決まっていない、家具の到着を待っている、今の部屋には収まらない。箱を開ける前に止まっている理由を見ます。
収納先が決まらない物は保留箱へ
保留箱には、物の種類を混ぜすぎないようにします。「書類」「コード類」「飾り」のように大まかに分ければ、あとで探せます。期限も決め、週末に一箱だけ見直します。
必要な棚がまだ届いていないなら、箱のまま待つ方が二度手間を減らせます。家具を置く床と、配送員が通るところだけは空けておきます。
一週間開けない箱は、急いで収納用品を買わない
一週間たっても開けなかった箱は、毎日の生活には急いでいない可能性があります。中身を確認し、使う場所が決まってから収納の内寸を測ります。箱の外寸だけを見てケースを買うと、中身に合わないことがあります。
思い出の品や季節物なら、すぐ片付かなくても困りません。生活する場所を先に取り戻し、残りは箱の数と置き場所が見える範囲で進めます。
まとめ
引っ越し後の段ボールは、近い箱から開けるのではなく、生活に必要な順で開けます。最初に玄関から寝る場所までの線を空け、大型家具・家電の場所を残します。
今日使う物、3日以内に使う物、後回しでよい物に分けたら、一箱ずつ。中身を移し、空箱をたたむところまで終えてから次へ進みます。
片付かない物は床へ広げず、保留箱へ。今夜眠れて、明日の支度ができるところまで戻れば、初日の荷解きは十分です。
※公開情報をもとにした順番の提案です。特定の住居で荷解きにかかった日数や、使用後の経過を検証した記事ではありません。段ボールの回収条件は地域や引越し会社ごとに異なります。
引っ越すと決めた日から、ふつうに暮らせるまで。
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